2011年9月25日日曜日

INNER URGE 内なる衝動

人の感情も、お天気と同じ。
毎日お天気というわけにはなかなかいかない。
曇りもあれば雨もあり、ひょうや雪や、時には嵐も。
前がまったく見えなくて、これがいつまで続くのかと不安にもなる。
でも、必ずまた晴れる日がくると信じて、時が過ぎるのを待つ。

心から好きなものは、心の闇に囚われているとき、光のある方へ導く手助けをしてくれる。
Music is a doctor. 
一音一音に耳を傾けているとき、
心は過去でもなく未来でもなく、今ここにある。
雑念は取り払われ、今響いているこの音の気持ちよさ、美しさにただ浸る。
音楽を楽しむように、毎日を過ごせたら。

音楽は祈りと似ている。
素晴らしい演奏者には、時々何かが降りてきているように感じるし、
会場の空気が興奮や歓喜に包まれているとき、
辺りにいる精霊も楽しんで踊っているのではないかと思う。

ジャズは楽しい。
ジャズは面白い。
ジャズは奥が深い。
ジャズは自由。
お決まりのルールももちろんあるけれど、醍醐味は即興性。
100人いれば、100通りの音楽。
掛け合わせれば、無限の拡がり。
いいヴァイブレーションが集まれば集まるほど、勢いは加速される。
時間や空間を突き抜ける。

INNER URGE。内なる衝動。
Joe Hendersonの同名タイトルからインスピレーションを受けたこのイベントは、
不思議な力に導かれて進んでいます。

現状のジャズ界は、残念ながら下火です。
50~60、70年代のような、ジャズが最先端の音楽で、輝いていて、
常に注目をされていた頃の躍動感はなく、
成熟しきって、閉じた世界になっている感があります。

下降の一途かと思われた状況ですが、
水面下で熱い動きが生まれていました。
リスナーが減る中で、ジャズに興味を持つ若く熱心な演奏者がどんどん増えていたのです。

オーソドックスなスタンダードはもちろん、
90年代からの新しい流れ、コンテンポラリーまで。
情報リソースが格段に増え、
幼少の頃から、ポップス、ロック、エレクトロ、様々な音楽を聴いて育った彼らが、
クラシックやジャズの教養と技術を備え、
新しい音楽を作り始めたら。

彼らを見つけた時の新鮮な驚き。そして感動。
音楽は楽しい!ジャズは楽しい!
小さな箱だけではなく、野外の大きなステージで、彼らの演奏を聞いてみたい。
そして、少しでも多くの人たちと思いを共有したい。

今回出演するアーティスト以外にも、
素晴らしい若手ミュージシャンは全国に散らばっています。
このイベントも継続して、毎回様々なミュージシャンに出演していただき、
盛り上がっていってほしい。
そして、新たなジャズのムーブメントが日本から世界へ、
波及していったらとても素敵だなと考えています。

空想、妄想でしょうか。
夢物語でしょうか。
でも、同じ夢を見る人が多ければ多いほど、それは叶うと信じています。
INNER URGEは、あらゆる場所のあらゆる人の中に、成熟してきていて、
あとは集まるだけじゃないかと思ったりしています。
役者は揃ってきています。

是非、当日、目撃して、参加してください。
少しでも多くの方が、
10月26日水曜日、代々木公園野外ステージに集まってくださいますように!! 
PEACE!